餃子ノ手記

おしゃべりより、活字がお好き

つまみ食い

 

 

 

仕事帰りに、スーパーで

安くなったパックの刺身を買った。

刺身は、小さい頃から本当に大好物で、

今でも毎日のように食べたいと感じている。

 

今日も仕事でヘトヘトになってしまい、

買い物袋(ECO bag!)を

冷蔵庫の前に一旦、放って、

 

お化粧をザッと落として、

ゲームのアップデートを開始して、

母に電話しながら、机のうえに

1つだけあったキットカットを噛んだ。

 

相変わらず、元気そうで

アップデートしたあとの感想を

教えてくれたり、

私の育てている観葉植物のことを

気にかけてくれていた。

 

 

ケータイを耳に押し付けエコバッグを拾い

中にある、ポリ袋がはだけたパックの刺身、

ちょっと凹んだコーヒー牛乳、

少し割高だった冷凍エビを冷蔵庫にしまってゆく。

 

片手が使いづらいので電話を切ると、

なんとなく、無音の音がした。

冷蔵庫の扉を開けて、

パックの刺身を、シールを剥がさないように

プラスチックの蓋の隙間に指をねじ込んで、

刺身を1枚、ひきずりだす。

 

 

やっぱりいつも生臭いのだ、

つまみ食いをしたあとの指は。

 

食事の時間になり、

1枚減っていることに気づいた母は

そんなことで怒ったりせず、

もぉ〜っと困った顔をして

やっぱりいつも笑うのだ。

 

 

gyoko

 

 

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